話題の熟成肉のここが知りたい!粗悪品の見分け方
一つ記事を挟んでしまいましたが、先日のノンストップ記事「より肉汁を楽しむ!ステーキのツウなたしなみ」の続きになります。
この記事では、番組でも紹介していた「熟成肉」について掘り下げていきます。
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ドライエイジング!熟成肉の起源
現在流行の「熟成肉」とは、乾燥熟成庫などを使用して乾燥させる「ドライエイジング製法」の乾燥熟成肉を指しています。
19世紀のヨーロッパ、洞窟などの涼しい場所に保存目的でつるしていたことが起源となっているようです。
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なぜ美味しくなるの?
温度と湿度を一定に保ち、風を当てて肉の廻りの空気が常に動く状態を作ります。これにより無害なカビを発生させて表面を覆い、他の雑菌を防いでしまいます。
この無害なカビが酵素を発生させることで、肉のタンパク質がアミノ酸に変わり肉がさらに柔らかくなります。
無害とはいえカビで雑菌を防ぐとは驚きですね。
熟成肉の粗悪品に要注意!
現在の熟成肉は、熟成の仕方や期間などに明確な定義や規制がありません。そのため店によって品質・安全管理の基準もバラバラです。
十分な知識をつけた料理人が管理するには安心ですが、ブームに乗った「見よう見まね」での提供は、熟成肉の特性から考えて危険です。
とはいえ熟成肉に対する消費者の知識はまだまだ追い付いていません。熟成とは違う腐敗寸前の肉を出されても、見分けられない人の方が多いのではないでしょうか。
しっかりした熟成肉はここが違う!
そこで管理された熟成肉の見分け方です。正確には「嗅ぎ分け方」になるのでしょうか。
熟成させた肉には「熟成香」が発生します。この熟成香とは古酒などの日本酒にも発生する現象です。
良質な生の熟成肉の場合は「チーズのような香り」があります。また火を通した熟成肉は「良質なナッツの香り」がします。
逆に熟成が成功していない酷いものは「アンモニア臭」が発生してしまいます。
香りで「うっ」と思ったら熟成しているからと納得するのではなく、疑ったほうがよさそうですね^^;
熟成肉が高い訳
カビに覆われた肉の表面を大幅に削り取り、旨みの凝縮された中心部だけが食べる部位となります。
100gの熟成肉を作るには170g程の肉が必要となります。このように周りを切り取ることで約60%程になってしまいます。また前述のとおり湿度や空気の管理も必要であり、その手間も簡単ではありません。
手間をかけることで食べる部分が減っていく熟成肉。高価なのは必然だったんですね。
またドライエイジングでの熟成は「20日から~150日」が大半ですが、熟成方法は店により違います。そのため同じ熟成期間でも、味が違うことが多いそうです。
熟成肉の食べ方と特性
番組では熟成肉の食べ方を紹介していました。
熟成肉を楽しむためにはまずは香りを感るために、何もつけずに食べるそうです。そのあとに岩塩を断面に付けて食べるそうです。
番組内でも出演者全員が美味しそうに食べていました……うらやましい。
熟成期間による違い
熟成期間が長いと水分が飛び、香りとクセが強くなっていきます。そのため長期間の熟成肉は嗜好品としての魅力が強くなっていきます。
逆に短いものは香りが少ないものの、まだ水分が残っているためジューシーさがあります。
熟成肉を最初に食べるときには、ステーキにも一番合う「40日程度の熟成期間」が楽しみやすいとのこと。
熟成期間が長ければ美味しいと言ったわけではないようですね。自分が好みの熟成期間を探すのも一つの楽しみ方かもしれません。
まとめ
人気の熟成肉。現在のところ問題にはなっていないものの、生レバーやユッケなどで一部の粗末な業者が原因だったように、こちらも規制などあってほしくないものです。
ただそんなことよりも記事用に肉の写真ばかり探していたのでお腹が……