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JASRAC離脱のエイベックスの裏事情と、今後の動き

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エイベックスが自社楽曲をJASRACから引き上げることが発表されました。

10月16日 17時29分
安室奈美恵さんやEXILEなどの人気アーティストの楽曲を扱う大手音楽会社、エイベックスは、グループで扱う楽曲およそ10万曲の著作権を、JASRAC=日本音楽著作権協会から関連の別の会社に移す手続きを始めました。

出展:NHKニュース http://www3.nhk.or.jp/news/

 

ただしこのエイベックスの行動はいきなりではなく、2015年9月28日のこちらの情報から既に予想することが出来ました。

エイベックス・グループ・ホールディングス(AGHD)は9月28日、音楽著作権管理会社のイーライセンスとジャパン・ライツ・クリアランス(以下「JRC」)の筆頭株主となり、両社の事業統合に向けた協議を始めると発表した。

出展:ITメディア http://www.itmedia.co.jp/

大雑把に言ってしまえば、新しいJASRACを私たちエイベックスが作るので、預けている音楽は返してもらいますねーーというニュースです。
これらのことから日本経済新聞社は「音楽著作権、独占に風穴」と報道しています。これは一体どういうことでしょうか。

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それぞれの管理団体の取り扱い作品数

元々日本ではJASRACのみで日本音楽の著作権管理を行っていたものの、2000年の法改正により現在では他社の参入が可能になっています。そこから数十年が経ちましたが作品数にはこのように大きな差があります。

JASRAC:約326万件
イーライセンス:約5万件
JRC:約4万2千件
JASRAC一強、ですね。

このような管理団体は、利用者と権利者の媒介をすることで手数料が発生するため、楽曲を利用する人が多いほど団体側にはお金が入ります。

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JASRACよりも後で設立したイーライセンスやJRCは、JASRACよりもこの手数料率を下げたり、無償の宣伝用CDを作るときは使用料を取らないなどすることで、管理作品数を増やそうと試みました。

ですが今回の資金提供、統合、そして作品数を見ても、事業収入は伸び悩んでいたのではないかと予想されます。

 

エイベックスが参入した理由は?

エイベックスは管理事業業界に参入することで、この手数料率を自由に変えることの出来る手段を手に入れました。

例えばですが、エイベックスにとって強い事業であるCDやダウンロードの売り上げに対する手数料を、JASRACに対して著しく低く設定すれば、エイベックスに入ってくる著作権使用料を増やすことが出来ます。

 

エイベックス、イーライセンス、JRCの課題

ヤフーニュースにはこのようにあります。

管理事業者はレコード会社や放送局、カラオケ店、飲食店などから著作物の使用料を受け取り、作家らに著作権料を分配する。エイベックスによると、今後、それぞれの楽曲の著作権者の合意を取り付け、系列の著作権管理業社イーライセンスに管理を任せる。

出展:ヤフーニュース http://headlines.yahoo.co.jp/

 

この作業、本当に実施することが出来るのでしょうか?私が特に気になったのが飲食店です。

まず大前提ですが、店内にBGMをかけるのにはお金がかかります。この部分をまずは簡単に説明してみます。

 

店内BGMにお金を払わなくてはいけない理由

これはなぜか?簡単に言えば、その店の雰囲気を演出するのに音楽が「使われているから」です。

喫茶店の売り上げを少しでも伸ばすために工夫をする。少しいやらしい言い方をすると

「お金を稼ぐために音楽を使用している」のです。そのため、喫茶店の経営者は「音楽の使用料を支払う義務」があります。

音楽を使って集客をしているため、その音楽の権利者である作曲者をはじめとしたクリエイターにお金が流れるのは当然の運びです。
最近はPCから店内のスピーカーに繋げて音楽を流しているところも多いですが、その場合もやっていることは同じなので、著作権団体への支払いが必要です。

 

私の行っている美容院なんかもこんな感じで音楽を流しており、権利への処理をしていませんが、踏み込まれたら完全にアウトでちょっと心配です。。

 

BGM徴収は怖い仕事?

このようなBGM使用料を未納のお店への支払い喚起は、JASRACの場合新人が派遣されるそうです。

実際に楽曲使用料を支払っていないお店に行き、BGMの使用料を請求します。
とはいえ、簡単に支払ってくれるお店ばかりではありません。特に交渉が難しいのが「夜の店」と言われるような、スナックやキャバクラのようなお店です。

 

ちょっと危ない方が経営しているなんてこともあり、交渉には怖い思いもしたりするそうです。

自分だったら絶対やりたくない……

 

JASRACは全国に15の支社があり、各地でこういった地味な作業を続け、使用された楽曲の料金を権利者に分配しています。これは相当な労力です。

適正な手数料率は?

このように権利管理事業者は楽にお金を稼いでるわけではありません。

そして手数料率が低いということは、人件費に充てることが出来る割合も低くなってしまうということです。
エイベックス率いる新事業社が、しっかり楽曲使用料を徴収出来るのか。この点が大きな課題となっていくでしょう。

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JASRACの巨大さ故の問題

私はJASRACに対し、世間よりも好意的に見ているかもしれませんが、全面的に支持しているというわけではありません。
特に、JASRACに対して疑問に思うのは、ライブハウなどに行われる「サンプリング調査」です。

 

サンプリング調査

全体の利用状況を推定するための、統計学に基づいた利用曲目の調査方法。

無作為に調査対象店舗を選びだし、直接訪問するなどして任意の一日に演奏された全ての利用曲目を収集しています。これを四半期ごとに繰り返すことで、一四半期あたり累積 で800店から収集した利用曲目を分配資料としています。

参考:JASRACより http://www.jasrac.or.jp/

 

小さなライブハウス等に適用される支払方法なのですが、1月に1度のみ調査が実施され、そこで使用された楽曲のみが分配対象となります。

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この図の場合、楽曲B,L,Nのみの楽曲にのみ金額が支払われます。

しかも1か月=30日に1度の調査のため、使用料は30日分の金額になります。

「調査日に使用されていたから、他の日も同じように使用されている」とみなされた上での料金設定になっているのです

 

ライブハウス側はJASRACと、ライブハウスにどれだけ人が入るかなどを基準にして設定された固定料金を支払う「包括契約」を基本的に結んでいることが多い多恵、どれだけ楽曲を使っても支払う料金に変化がありません。
ただし支払いを受ける権利者側にしたら、このサンプリング調査はたまったもんじゃないですよね。

だってどれだけ楽曲が使用されていたとしても、30日のうち調査の1日に使われていなければ、お金が入ってこないのですから……

 

実際の調査に巨大な労力がかかる故、統計学上OK!という理由でサンプリング調査は実施されていますが、これはいかがな事かと思います。
イーライセンス&JRCが、このようなザルな部分に対して権利者、そして利用者の「双方が喜ぶ徴収方法」を提示出来れば大きな流れとなるでしょう。

 

まとめ

エイベックスのJASRAC離脱により、すぐに何か変わるわけではありません。
エイベックスが筆頭株主になったイーライセンスとJRCが、今後JASRACの膿となっている部分への対抗策を提示し、それに賛同するものが集まった時にJASRACがどう動くか。

ここに注目したいですね。

現在ではなくその時こそが、JASRACに風穴が空いてくれる時なのです。

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