悪質業者の驚きの手口!ごく単純な対策をしよう
2015年6月25日のノンストップでは、近年増えている「悪質リフォーム」について紹介していました。
本記事では「番組で紹介していた2パターンの被害」「その際の悪質業者の手口のポイント」、
「被害に合わないようにするにはどうすればよいか」を紹介していきます。
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綿密な手法でターゲットの信頼を得る業者
被害者の90歳男性の体験談は以下の通りです。
リフォーム業者の営業マンが訪ねてきて話を聞いたところ、
「屋根の端が浮いているのが気になりました」と修理を勧めてきました。
男性が修理を依頼したポイント
男性は以下の点を考え、修理を依頼します。
- 自宅は築40年で、日々老朽化が気になっていた。
- 自分の年齢を考えると、修理も自分でやるよりも頼んでしまおうと思った。
- 修理費が1万円だったこともあり、少額ならと訪問してきた業者に依頼した。
工事は無事終了したものの…
翌日、営業マンは作業員を連れて男性宅へ訪問。
工事は30分ほどで終了。
しかしその後「ビデオカメラで撮った映像を見てほしい」と自宅屋根の様子を撮影したものを見せられました。
そこにはボロボロでサビついた屋根の様子が映っていました。
ショックを受ける男性
驚いた男性は修理の見積もりを依頼します。
更に翌日、営業課長の男性が見積書を持って訪問。
見積はなんと460万円という高額なリフォーム料金でした。
綿密な見積書
とはいえ見積書は各概要、面積、単価の詳細が記載されているもので、被害者男性が質問すると、丁寧に理由を説明をしてくれたそうです。
そのため男性はリフォームを依頼。
しかし後日、娘さんから連絡がありリフォームの件を報告したところ、他の建築士に念のため見てもらうことを提案されます。
支払寸前に分かった事実
そして実際に見てもらったところ、なんと屋根には問題がなく、サビなどは見当たりませんでした。
男性はその後すぐにクーリングオフをしたため、金額的な被害には合わずに済みました。
事なきを得たものの、業者の手口が非常に巧妙ですよね。
この手口には3つのポイントがあります
悪質業者の手口
- 1万円の簡易工事
- ビデオ映像
- 役割分担
優良だったことへの信用
まずは1です。
悪質業者が信頼を得るために行った行動です。
築年数の長い一軒家ならば、マイホームの老朽化は誰もが気にするところです。
そこに安価な料金設定で「それならば修理を」という気持ちを与えます。
更に「無料ではないこと」で「ちゃんとした業者」という印象を与える効果があります。
事前に準備していた計画的な映像
2.営業マンは最初の訪問時に屋根を詳細に調査し、それに合った映像を用意して後日訪問してきたと予想されます。
被害男性の自宅は割と珍しいタイプの色の屋根だったため、映像を信じ込んでしまったそうです。
複数人での劇場型の犯行
3.営業マン、作業員、そして見積もりを説明しに訪問した営業課長と、役割を分けて男性に「ちゃんとした会社だ」という印象を与えています。
こういった巧妙なやり口で徐々に被害者を信頼させ、リフォーム工事を決行しようとしていたわけですね。
正規リフォームに潜む罠
被害にあったのは80歳の女性です。
こちらのケースも、訪問営業によって業者からバリアフリー工事を勧められます。
近くに住んでいる息子さんにも立ち会ってもらい、工事の詳細を確認し依頼。
金額に怪しさはなくサービスまで
工事はすぐに完了し、金額も適正なものでした。業者はついでなのでと「家の中をサービスで」点検しました。
天井裏を30分もかけてチェックし、その結果「現在は問題ないが、痛みが見られるため、何かあったら連絡をください」と言いその日は終了しました。
その後家の様子が……
後日、女性宅には雨も降っていないのに雨漏りが発生します。
先日の業者に依頼して修理を行うものの、その後もまた同じ現象が何度かあり、その度に修理を依頼しました。
しかしさすがにおかしいと思い他の業者に依頼したところ、なんと天井には油がまかれていたそうです。
被害が発覚しにくい手法
こちらのポイントは、最初のリフォームは適正な工事だったということです。
金額も市場と同価格であり、良心的な業者と印象付けるための作戦だったのですね。
またその後の複数回の詐欺も少額のため、悪質業者と分かるまでに時間がかかる点も巧妙です。
リフォーム業界の抜け道
リフォーム業を行うには「国土交通大臣」又は「都道府県知事」の建設業許可を受けなければなりません。
しかし「1件の請負代金が500万円未満の工事(消費税込)」の場合は申請が不要、さらに特別な資格や登録も不要となっております。
最初のケースの金額も500万円未満を提示してきているのはこのためだったのです。
悪質リフォーム業者への単純な対策
両ケースともに訪問営業から被害に合っていますが、優良な企業も訪問営業は行っています。
そのため、リフォームをする際には
住宅リフォーム・紛争処理支援センターの
「住まいダイヤル」TEL:0570-016-100
HP:https://www.chord.or.jp/
に電話で相談をするといった方法があります。
比較サイトを使う
また他の業者にも見積もりを取って確認するといった方法も効果的です。
その際には価格COMの様に、複数業者の見積もりを無料で比較できるリフォームマスターのようなサイトがおすすめです。
こういったサービスを使うことで「見積もりを頼んでしまったので断りにくい」といったことに悩まされる必要もありません。
まとめ
悪質業者は、老朽化に不安が出始める「築30年ほどの一軒家」を狙うことが多いです。
そうなると自然と60歳以上の方がターゲットになりやすくなります。
また梅雨あけや台風後等、耐久性に不安のある時期を狙うことが多く、被害は6月~9月に増加します。
自分はまだいいけど……
自身よりも、両親や祖父母などが被害に合わないかが心配ですね……
「リフォームを考えている」と聞いたら、相談センターや比較サイトを駆使して可能な限り協力してあげることが、対策に繋がっていくのではないでしょうか。
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