出典:バーミキュラHPより http://www.vermicular.jp/
メイドインジャパン バーミキュラの海外展開
日本製錆ものホーロー鍋「バーミキュラ」が海外向けに、本格的に売り出されることがわかりました。
Yahooニュースより
日本製の鋳物ホーロー鍋「バーミキュラ」が、海外向けに本格的に売り出されることになった。
国内では入荷まで最長1年3カ月待ちとなった人気商品で、生産設備や人員の強化で国内の入荷待ちが解消されたのを受け、海外に打って出る。
出典:http://www.yahoo.co.jp/
スポンサードリンク
錆ものホーロー鍋の特徴
この錆ものホーロー鍋とは鉄やアルミニウムの表面をガラス質で覆った鍋をさします。
特徴としては、熱がゆっくり伝わり素材の旨みが引き出される事と、保温性が高く光熱費の節約になることから注目されました。
海外ブランド独占市場への一手
日本ではまず「ルクルーゼ」が注目を集めましたが、近年ではストゥブ、シャスールなど新たに別ブランドの商品にも注目がされています。これらの3ブランドは全て海外ブランドです。
海外ブランドのテリトリーだった錆ものホーロー鍋。そこに参戦したのが愛知ドビー社です。
出典:愛知ドビー社 www.a-dobby.co.jp/
愛知ドビー社の選択と決断
愛知ドビー社はもともとトヨタ自動車の下請けとして経営していた会社でした。しかしリーマンショックなど、不況のあおりを受け「大手の下請け」でいることへの不安から経営を自立させる道を選択します。
そしてこれまで培ってきた高度な鋳物技術を生かして出来たのがこのバーミキュラです。
バーミキュラの特徴
他の鋳物ホーロー鍋と違い、鍋のフチと蓋のフチがピッタリと合うように設計されています。
出典:愛知ドビー社 www.a-dobby.co.jp/
また、鍋蓋の側面に取っ手がついているのは、バーミキュラだけです。
鋳物ホーロー鍋は蓋も重いため、こういった気配りは日本製ならではですね。
出典:日系トレンディネットより http://trendy.nikkeibp.co.jp/
無水調理へのこだわり
バーミキュラはフタ裏に小さな突起がついています。これにより、熱せられた蒸気が外部にもれず、水滴として突起から落ちて中の料理にもどります。
素材の水分とうまみをしっかりと鍋中にキープできるという仕組みですね。
国内リペア可能というメリット
鋳物メーカーである愛知ドビー社は、有料でバーミキュラのリペアを請け負っています。
ホーローを一旦全て剥がし、もう一度1からホーロー加工することで新品同様に生まれ変わります。
価格
通常色 フタ+本体 ¥8,000(税抜 送料別)
特別色(マットブラック・パールホワイト)フタ+本体 ¥9,000(税抜 送料別)
値段は安価ではありませんが、メンテの頻度は数年に1度あるかないかです。だめになって新しいものを買う事を考えれば、お得な値段になっていると言えるのではないでしょうか。
唯一の欠点
バーミキュラが持つ他社製品との大きな違いの一つに「鍋底の凹凸」があります。
出典:FURNITURE DOME 新豊橋店ブログ http://www.furnituredome.jp/toyohashi_blog
素材に鍋自体から直接熱を伝えるのではなく、鍋中の上昇した空気や水蒸気など、蒸気対流によって加熱することにより美味しさを引き出す事を目的としています。
ですがこれが料理によっては欠点となっています。
カレーやシチューなど粘度を持つ煮物の場合、この部分にうまくヘラが入らず、焦げやすいといたたレビューが非常に多いです。
そのため、他製品よりも蒸し焼き、煮物、スープ、炒め煮に向いていると言えます。
他社製品との比較
ただしどのブランドにも弱点はあります。簡単にではありますが、他社製品の大きな欠点を挙げてみます。
ルクルーゼ
・密閉度が低い
・無水調理と薫製ができない
・焦げ付きやすい
・空焚きNG
シャスール
・焦げ付きやすい
・薫製ができない
・空焚きNG
ストゥブ
・錆びやすい
・欠けやすい
このように、どのブランドにも弱点があり、全てを克服している製品はありません。
ブーム初期に猛威を奮ったルクルーゼ
最近はルクルーゼ以外のブランドが注目されていますが、一昔前は「錆ものホーロー鍋といえばルクルーゼ」と言えるほどの一社寡占状態でした。当時からシャスールもストゥブもありましたが、実はこのように意外と弱点が多かったのです。
ブランドの宣伝が成功したことと、カラーの選択肢が多く「選ぶ楽しさ」があったのも人気の要因だったのでしょう。錆ものホーロー鍋は使う機会も多いため、この見た目は意外に重要です。
悩ましい選ぶ楽しさ
実は私もシャスール製の錆ものホーロー鍋を使っていますが、やはり重宝しますね。7年以上使っていますが、いまだに破損などもなく買った時と同じ使用感で使えています。
普通の鍋に比べて高価なものであり寿命も長いため、買うときは色々メーカーを調べてしまいますよね、そこが楽しかったりするのですが 笑
最後に
こうして家庭になじんでいくホーロー鍋。日本製のバーミキュラは記事にも挙げた様に、たくさんの所に日本製品特有の「使い手の気持ちを考えた仕組みを」実装しています。
このような仕組みは近い将来、必ず海外でも評価される事でしょう。愛知ドビー社の更なる成長が楽しみですね。
スポンサードリンク