新品の本がアマゾンで異例の割引!
Amazonが夏の読書推進キャンペーンとして、一部の書籍を最大で50%OFFするキャンペーンを行っています(電子書籍を除く)。
また20%のポイント還元なども行っており、商品が限定されるとはいえ非常にお得なキャンペーンになっています。
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こちらのキャンペーンは日本時間の2015年7月31日(金)23時59分までおこなわれています。
気になるキャンペーン対象商品は?
コミックでは海猿でおなじみの作者、佐藤秀峰の「ブラックジャックによろしく 」が半額で販売されています。
またポイント還元率が通常より高く設定された本もあります。
ベストセラーのもし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら や クラウド化する世界 ビジネスモデル構築の大転換 も値引き販売されています。
今回の割引は7/31までであり、すべて発売から一定期間経ったものになっています。
アマゾンジャパンのこの紙媒体の書籍の割引は今回が初めてとなっています。
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割引でのアマゾンの努力
出版社は書籍の価格を自由に設定することができます。そのため、今回割引されている書籍の価格は、出版社が設定しているということになります。ただし、値引きのコスト負担はアマゾンだけでなく出版社も負担しています。
とはいえ、現在まで新品書籍の値引きは、実際の店舗やネット上でも基本的にされていません。
アマゾンの交渉
今年1月、アマゾンは出版社を集めた事業説明会で「価格とポイントを還元できる元年にする」と説明をしました。
それ以降水面下で出版社と交渉を進めてきましたが、拒否する出版社も多く想定していた書籍をすべて揃えるといったことはできなかったようです。
参考:msnニュース http://www.msn.com/
割引の先に手にする武器
当初の見込みを下回る品揃えになったとはいえ、アマゾンは「値引きされた本の売り上げの推移」のデータを手に入れることができます。
これを材料として出版社に更なる交渉をすることにより、より多くの出版社が本の値引きに応じる可能性や、新書にまで値引きが適用される可能性も出てきます。
短期ではなく長期的なプラン
アマゾンは新品の本だけではなく、マーケットプレイスという形で中古本の販売も行っています。
新品の本が割引きされるとはいえ、より安い中古本を買う層には今回のキャンペーはまったく響かない可能性があります。
つまりアマゾンは中古本を購入する層をターゲットにしていません。新品しか買わない層の購入をまずは促し、そして今後見据えている「新書での自由価格設定」で売り上げを大きく伸ばすことを考えているのでしょう。
広がる影響
アマゾンでの今回の割引により限定的に緩和された一部の書籍の価格設定は、アマゾンに限定されたものではありません。町の本屋やオンライン書店でも同価格で販売することが可能です。
ですが、この情報にいち早く対応できる書店はどれだけ存在するのでしょうか。
アマゾンのみの割引化が進み、町の書店では定価での販売のみとなっていくと、
今まで以上に売り上げの差は広がり、町の書店はこれまで以上の打撃を受けてしまいます。
まとめ
アマゾンの今回の割引キャンペーンは、本の小売店にとって公平な手法の割引です。ですがこのことを知らない小売店を大きく引き離す戦略です。
情報の価値を再認識させられる。そんな一手でした。
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